どうも管理人の963Kumaです
今回のテーマは、「新訳ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方」です2017年10月27日 発行 著者 ジェイ・エイブラハムさん訳 島藤真澄さん
これまでに1万人の経営者を指導してきた全米トップマーケターのジェイ・エイブラハム。彼の代表作とされる伝説の名著が新訳で復刊。経営の細かな改善点を豊富な具体例で解説。実践すれば売上アップは間違いなし! (Google Books引用)
ビジネス=顧客数×購入頻度×単価
そもそもビジネスを大きくする要因はたったの3っ
1.クライアントの数を増やす(顧客数)
2.クライアントが購入する頻度を増やす(購入頻度)
3.クライアント一人当たりの平均販売額を増やす(商品単価)
ビジネスを大きくするこれらの要因3つは今から紹介する本質3選と見事に連動している
『ビジネス=顧客数×購入頻度×商品単価』
ビジネスの本質を理解するにはこのシンプルな公式を覚えるだけでOK
1、魚のいる場所で釣りをせよ
クライアントの数を増やす(顧客数)
どんなに高品質で高性能な製品を売ろうとしてもその商品を買いたいと思う人がいなければ売れない
魚とは言うまでもなく『需要』のこと
さらに言えばこの需要は顧客すら気づいていない潜在的な欲求を満たしていればなお良い
TSUTAYAは顧客が品揃えの良いレンタルDVD、Blu-rayを求めていると考えていました
けれどもNetflixはさらに深くにあるもっと本質的な要求に気づいた
顧客は上質な作品を物理的に、かつ安価にレンタルしたいのではなく、ただ上質な作品を安価で手軽に楽しみたいだけだった
この『魚』つまり『顧客の欲求の本質』を見抜きサブスクリプションによるストリーミングサービスというビジネスを確立させたことで、NetflixはたちまちTSUTAYAのビジネスモデルを過去のものにした
テレビのリモコンには当たり前のように『Netflixボタン』がついていて、何年もそこにあったあなたの街のTSUTAYAが潰れてしまったのはこういった背景がある
実力があったり商品にネームバリューなどの影響力がある場合、自分の商品を売る場所に魚を大量に呼び込むというやり方も考えられる
ジブリの『もののけ姫』がヒットした理由の一角も『魚の多いところで釣りをせよ』に当てはまりまる
もののけ姫という作品の内容が素晴らしいことはもちろんのことだけど、もののけ姫がヒットした理由はプロデューサーの鈴木敏夫さんが『いかに多くの映画館で上映させるか』にこだわり抜いたことが大きい
もののけ姫のメイキングビデオ『もののけ姫はこうして生まれた』ではプロデューサーの鈴木敏夫さんがどんなに良い映画を作ってもそれがヒットするとは限らないし、逆に内容がイマイチでもヒットすることがある。その違いには上映されるスクリーンの数(映画館の数)が大きく関わっているとプロデューサーの鈴木敏夫さんが語っている
天才、宮崎駿がはじめて引退をかけてつくりあげた作品『もののけ姫』は間違いなく名作
仮に、上映映画館数が10件とかだったらヒットしたでしょうか?かなり難しかっただろうと思われる
2、常に顧客の要求を優先せよ
クライアントが購入する頻度を増やす(購入頻度)
なぜ自分よりも顧客の要求を優先する必要があるのか?
売り手よりも顧客のほうが偉いから?それとも道徳的に正しいから?
それらはモノを売る上で本質的な答えではない
顧客の要求を優先する本質的な目的は、顧客からの『信頼』を獲得すること
あなたがネットで買い物するときのことをイメージしてみてほしい
何かしらネットで買う時はAmazonを利用する人が多いのでは?
Q. なぜAmazonを利用するのでしょうか?
A. 答えは簡単であなたはAmazonを『信頼』しているからです
はじめてAmazonで商品を購入した時クレジットカード番号や住所を登録するのが不安じゃなかったか?
ちゃんと商品が届くか、本当に届くまで疑心暗鬼だったのでは?
今は、1ミリも疑うことなく、欲しいと思ったものを購入する気になったら即座にポチれる
Amazonは昔も今もAmazon
変わったのは『あなた』です。あなたがどれだけAmazonを『信頼』しているのかが違う点
Amazonはあなたから『信頼』を勝ち得たことによってあなたから何回も注文を受けることに成功している
『信頼』はどのようにして勝ち得るのでしょうか?
それは『有言実行』と『良い意味での裏切り』の組み合わせ
有言実行とはこの場合だと約束したことをしっかり実行するということ
あなたがAmazonで注文した商品はしっかりとあなたの手元に届く
何回かこれらのやりとりを経験していく上で、顧客は売り手に対して『しっかり約束を守ってくれるいい売り手だな』と安心することで信頼するようになる
次に『良い意味での裏切り』
これは顧客の想像を上回るサービスを提供すると言うこと
Amazonであればプライム会員になればサービスが該当する商品であれば注文してから翌日には手元に届く
今となっては当たり前になったサービス
このサービスが始まるまではネットで注文した商品が次の日には届くなんて考えられもしなかったこと
このような『良い意味での裏切り』を繰り返し、さらに『有言実行』を固く守ることでAmazonは顧客から絶対的な信頼を勝ち得た
3.常にブレイクスルーを目指せ
クライアント一人当たりの平均販売額を増やす(商品単価)
商品の単価をあげてもクライアントが購入してくれる=商品が高くても買ってもらえるだけの強みがある=ブレイクスルーによって競合と比べ圧倒的に有利な立場を獲得している
Netflixはアカウント情報から顧客ひとりひとりの好みに関する膨大なデータを蓄積し分析している
その結果、顧客が好きな俳優が出ているタイトルをオススメに表示させるだけでなく、サムネ画像の構成さえ変えている
顧客が好きな俳優がメインの役割ではなくても、一番大きく、中央に表示させるようにサムネを組み替える
極め付けはストーリー展開
終わりよければ全て良しではないですけど、ドラマやアニメと言ったエンタメ作品は、絶頂時にどうだったかと、特に終わり方がどうだったかの2点が視聴者の満足度に影響を与えます。ピーク・エンドの法則と呼ばれている
これは、コンテンツを視聴し終わったあとの顧客満足度に直結する
ドラマやアニメをすごく好きになり、毎回楽しみに視聴していたのに、最終回が納得できない終わり方で作品そのものが嫌いになってしまった経験はないですか?
Netflixの独自コンテンツは顧客の好みに合わせて視聴者が結末を選択できるマルチエンディングを用意している
Netflixのアルゴリズムが、あなたがハッピーエンドが好きなタイプだと判断したのなら、あなたの視聴しているドラマシリーズの最終回をハッピーエンドで終わらせる準備ができているということです。要は本来の脚本とは別のエンディングがいくつも用意されてるということ
正式には『インタラクティブムービー』というようですね。『インタラクティブ(Interactive)』には『相互作用』という意味です。作り手と視聴者の双方向にやり取りができるという意味合いからこの名前がついている
これらの他に類を見ない卓越したサービスは明らかに業界のブレイクスルー
このブレイクスルーにより、売り手はちょっとやそっとでは自分のサービスから離れない買い手を得ることができる
この段階までくるともはや買い手というよりは『ファン』や『フォロワー』に違い感覚かもしれない
自分にとって質の高いサービスを提供され続けた顧客は、そのサービスなしでの生活が考えられなくなる
ここまで『信頼』を勝ち得た段階で、企業は『値上げ』を実施します。顧客単価を上げることで利益を増大させることが目的
2021年2月5日。Netflixは月額料金を値上げをした
ベーシックプランは従来の880円から990円に、スダンダードプランは1,320円から1,490円への値上げです。値上げによりサービスの継続利用をやめてしまう顧客もいますが、売り手にとってそんなことは百も承知
値上げによる脱落率をあらかじめ考慮したうえで、それでも利益が最大限に伸びる限界値までサービスの値段はあがる
これからも上がり続ける
私はなるべくサブスクリプションサービス(定額サービス)を使わないように心がけている
スマホの通信費や車の任意保険などは必要なのでどうしても利用しなければならない
Netflixのような『必要ではなけいどあったら便利』なものはひとつも利用しない
定額で利用できるサービスを利用し続けている理由はただひとつ。『金額よりもおトクだと感じるから』です
今ですら素晴らしいと思えるサービスは、今後も売り手によるブレイクスルーによってどんどん改良されていく
しかしその反面、ブレイクスルーが起きるにつれて利用料が値上げになる確率は非常に高い
1.定額でサービスを利用する
2.ブレイクスルーによってサービスがさらに便利になる
3.そのサービスなしでの生活が考えられなくなる
4.利用料が値上げされる
このスパイラルにハマり込んだら、後になればなるほど抜け出すことが困難になる
3つ項目とは『ビジネス=顧客数×購入頻度×商品単価』
『ビジネス=顧客数×購入頻度×商品単価』は売り手だけではなく買い手としても『使える』知識またはスキル
消費者として、いま自分は『ビジネス=顧客数×購入頻度×商品単価』のなかでどの項目の数値を伸ばすように仕掛けられているのかが分かれば、冷静に状況を分析して本当に必要なモノではないサービスを買わないと判断することがきる
マーケティングを勉強したい方にオススメ
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